福井の猫寺「御誕生寺」の旅行記

シェアする

福井県越前市の御誕生寺は、捨て猫や迷い猫の面倒をみている猫寺として知られます。夏の猛暑のなか、電車とバスを乗り継いで訪問しました。

猫寺の名は御誕生寺

いまや「福井の猫寺」と言ったほうが通りがよいですが、お寺の名前は「御誕生寺(ごたんじょうじ)」。曹洞宗のお寺です。御本尊は釈迦如来像です。

gotanjoji003

本堂は平成20年の建造で、木の色も新しいです。

gotanjoji111

境内の日陰には、来訪者が休憩できるイスが並べてあります。猫と共用です。

gotanjoji039

境内への捨て猫は禁止です。

gotanjoji004

釣鐘は、参拝者に開放されています。子供が撞いた鐘の音が、周囲の山に長く響いていました。

gotanjoji012

鐘の前には「いつでもご自由におつきください」の文字。おおらかですね。

gotanjoji011

猫の食事は1日2回

御誕生寺では、朝7時と午後3時30分の2回、猫に餌やりをします。このときは広い敷地から猫が集まってきます。

gotanjoji022

餌やりの場所は寺務所の前。一列に並んで夢中で食べます。

gotanjoji023

完食です。

gotanjoji030

この赤いバンダナの子は、どういうわけか仲間に入れもらえず、一匹だけで食事です。餌場に近づくと、他の猫に追っ払われてしまうのです。猫には猫の難しい社会があるようです。

gotanjoji206

もう一か所、寺務所の裏手でも餌やりをしていました。

gotanjoji025

左手前の茶白のブス猫は、御誕生寺では最古参で、名前は「レオ」といいます。あとで写真を紹介しますが、なんとも可愛いヤツです。

のびのび暮らす猫たち

食事の時間を除けば、猫たちは思い思いの場所に散って、気ままに暮らしています。

gotanjoji021

招き猫の募金箱には、そこそこお金が入っていました。猫の食費や医療費の足しになります。

gotanjoji204

この日は暑い一日でした。地面にへばりつく寝姿は、体温を地面に逃がすため。夏の猫の定番ポーズです。

gotanjoji211

工事用のフォークリフトは、猫のジャングルジムと化していました。

gotanjoji201

暑い午後、蓮の鉢の水を飲む猫。

gotanjoji113

猫小屋と猫。ちなみに、猫たちの家はほかにちゃんとあります。

gotanjoji202

gotanjoji207

仲良しの2匹。猫の前に広がるスペースは参拝者用の駐車場です。

gotanjoji032

墓地をパトロール中の白猫。

gotanjoji014

洋猫発見。

gotanjoji006

水道の前でずっと待っていた茶白。お皿の水は嫌いで、流れる新鮮な水がお気に入りのようです。

gotanjoji026

水飲み猫のgif動画を作ってみました。

mizunomineko

この子は寺一番のブス猫ですが、来訪者に人気がありました。この子を見ると、みんな思わず笑ってしまいます。

gotanjoji033

寝姿は、こんな感じ。もう少し猫らしい可愛いポーズで寝れないものだろうか。

gotanjoji038

御誕生寺の猫はみな首輪をつけています。人懐っこくて、触られるのを嫌がりません。大切に飼われていることがわかります。

いま寺にいる猫は20数匹。最も多い時は80匹もの猫がいたそうです。これまでに里親に貰われていった猫は300匹近いとのこと。

御誕生寺の猫が写真集になった

御誕生寺の猫たちの写真集「ねこでら」が出版されました。猫たちの写真が住職(板橋興宗禅師)のお言葉とともに見開きで紹介されています。

ねこでら 猫がご縁をつなぐ寺
御誕生寺
秀和システム
売り上げランキング: 279,710

表紙になっているのは、水飲み猫のレオです。
本の内容は、御誕生寺の由来や、寺と猫とのご縁の話、そして猫たちの写真です。

猫グッズと寄付

おみくじ(200円)を引いたら、小さな招き猫が同包されてました。おみくじは「吉」でした。

gotanjoji210

寺務所では寄付も受け付けています。1,000円以上の寄付をすると、猫グッズを貰えます(にくきゅう御守り・招き猫御守り・おにゃん珠ストラップ、いずれかひとつ)。寄付金は、猫のエサ代や医療費になります。

アクセス・行き方・参拝時間

御誕生寺への行き方です。

gotanjoji114

寺の周囲は緑深い田園です。公共交通機関のアクセスは、本数は少ないながら最寄のJR武生駅からバスがあります。

JR北陸本線の武生駅は越前市の中心駅で、周囲にはビジネスホテルやスーパーが並びます。駅構内にコンビニもあります。

gotanjoji115

名古屋や大阪から武生まで各駅停車なら約3時間。眼鏡フレームで有名な鯖江のひとつ手前の駅です。東京から行くなら、米原で新幹線から在来線(北陸本線)に乗り換えます。

バスでの行き方

武生駅前のバス乗り場から、「入谷行き」または「魚見経由、池田行き」のどちらかのバスに乗ります。

takehu-gotanjoji

時刻表は写真を見てください。赤チェックの便が、最寄りのバス停「大手」を通るバスです。▲マークの便は土日祝日は運休です。

gotanjoji001

田園風景のなかを走り、北陸自動車道の高架をくぐった先のバス停「大手」バス停で下車します。所要時間約15分。運賃は片道400円。

gotanjoji002

バスを降りたら200メートルほど歩いて戻ると、御誕生寺に向かう横道があります。バス停から御誕生寺まで徒歩6分程度です。

帰りのバス

御誕生寺から武生駅に帰るときは「越前武生」行きのバスに乗ります。越前武生は福井鉄道福武線の駅です。途中、JRの武生駅を経由します。時刻表は下の写真を見てください。▲マークは土日祝日運休。■マークは学校の休校日は運休です。

gotanjoji041

なお、バス停の標識は道の片側にしか立っていません。武生駅方面に向かう車線にはバス停の表示はありませんが、対向車線のバス停を目途にだいたいの場所に立っていると停車してくれます。

自動車でのアクセス

自動車で行くなら、北陸自動車道の武生インターチェンジから3km程度です。道順は下の地図を参照してください。駐車場は、御誕生寺の境内に広い無料駐車場があります。

参拝時間

御誕生寺には門がなく、開門・閉門時刻は決まっていません。いつでも境内に入れますが、夜間の立ち入りは遠慮してもらっているとのこと。日が出ている時間帯なら、何時まで居てもかまわないようです。

おすすめの時間帯は、餌やりのイベントがある朝7時と午後3時30分。猫たちが一列に並んで食事する様子は一見に値します。

スポンサーリンク

シェアする